診療科からのお知らせ
診療科紹介
奈良県立医科大学附属病院精神科では、小児期(0歳―15歳)から老年期までのあらゆる精神疾患を対象に、外来診療および入院診療を行っています。患者さんの症状や病歴などからDSM-5(精神障害の診断・統計マニュアル 第5版)とICD-10(国際疾病分類 第10版)に基づいて精神疾患を診断し、治療はガイドライン等に沿った標準的な薬物療法と精神療法を基本としています。精神疾患の診断の前に、血液検査や頭部MRI検査、必要に応じてその他の脳画像検査や脳波検査等を行い、精神症状の背景にある身体疾患の見逃しを可能な限り防ぎます。併設の認知症疾患医療センターでは、高度な鑑別を必要とする認知症診断と治療を行っております。
当科独自のホームページがございます。下記のリンクからご参照下さい。
https://psy.naramed-u.ac.jp/
診療内容
外来診療
スムーズかつ十分な診療を受けていただけるよう、初診は原則予約制とさせていただいております。本診察に先立ち順にお昼頃までに予診をとらせていただきます。その後、血液検査と心電図検査を受けていただき、本診察を昼過ぎ~夕方に行う流れとなります。そのため、受診当日は時間に余裕を持ってお越しください。詳細は精神科外来までお問い合わせください。
初診予約について
2023年10月1日より全ての初診を予約制とさせていただいております。
受診する時には紹介状をお持ちください
当院は、厚生労働省が定めた「特定機能病院」として、高度な医療を必要とする患者さんを受け入れている医療機関となります。したがって、初診の診察は、原則として紹介状をお持ちの方に限らせていただいております。紹介状(診療情報提供書)をお持ちではない場合には、保険診療料金の他に 「保険外併用療養費(選定療養)」をご負担いただくこととなります。
まずは、かかりつけ医を受診しましょう
紹介された患者さんがスムーズに受診していただけるように、「初診予約診療システム」を導入しています。
このシステムによる予約申込みが行えるのは医療機関からとなりますので、まずは身近なかかりつけ医(地域の医療機関)を受診していただき、当院への紹介についてご相談の上、紹介いただける場合は必要な書類の作成や手続きについてご依頼ください。
当院は「原則予約制」です。
当院では、スムーズかつ十分な診療を受けていただけるよう、原則予約制とさせていただいております。
ご予約方法につきましては、下記URLの当院地域連携室ホームページをご覧ください。
https://hospital.naramed-u.ac.jp/outpatient/visit.html
受診日当日に関するお願い
初再診受付( 2 ;北玄関入って直ぐ正面)にお越しください。
予約当日にご持参いただきたいもの
診療情報提供書(かかりつけ医等が作成された紹介状)
検査・画像データ等(必要に応じ)
おくすり手帳(お持ちの方のみ)
子どものこころの発達に関する受診の場合には母子手帳(可能であれば)
逆紹介を進めています。
身近な医療機関で診療を受ける場合には、きめ細やかな診療が可能です。病状が安定した後、病診・病病連携を利用して逆紹介を進めており、医療連携を積極的に活用させていただいております。
入院診療
主治医が必要と判断した場合には入院治療を行います。外来主治医が入院予約を行い、予約中や緊急度に応じて入院をご案内します。当院は奈良県内の精神科医療の基幹病院であることや病床数が限られていることで、予約から入院までにお待たせしてご迷惑をおかけすることがあり、またより多くの患者さんに速やかな診療を行えるよう入院期間は原則として3か月以内を目安としており、長期間にわたる療養が必要な場合には他院をご紹介させていただくこともあります。他病院からの緊急の入院紹介は当科相談室のケースワーカー、病棟医長が窓口となり、外来受診を経て入院となります。緊急入院が必要で当院の空床の目途が立たない場合は、他病院での入院調整を行います。
精神科病棟はD棟の2階・3階にあり、各階ともに男女混合病棟で閉鎖病棟・開放病棟に分かれています。一般病棟への入院とは異なり、精神科病棟での入院は精神保健福祉法(精神保健及び精神障害者福祉に関する法律)に基づきます。開放病棟に入院中の患者さんは日中に院内のコンビニや院内の屋外などへ行くことができます。閉鎖病棟は病棟の入口が施錠されているため、病棟の外へ出ることはできませんが、病棟内のフロアやデイルームへは自由に移動することができます。病状により、より厳格な行動制限を要している場合には、その限りではありませんが、病状が許す限り開放的な処遇を目指しております。
主な対象疾患
- うつ病
- 双極症(躁うつ病)
- 統合失調症
- 不安症群(全般性不安症、社交不安症、パニック症、心的外傷後ストレス障害など)
- 強迫症(強迫性障害)
- 睡眠障害(過眠症、レストレスレッグス症候群、周期性四肢運動障害など)
- 神経発達症(自閉スペクトラム症、ADHDなどの発達障害)
- チック・トゥレット症
- 解離性障害、身体症状症
- 摂食障害(神経性やせ症、神経性大食症など)
- 物質使用障害(アルコール、薬物、ギャンブルなどに対する依存症など)
- 認知機能障害(物忘れ、認知症、せん妄)
受診の目安となる主な症状
- 寝付きが悪い、何度も目が覚める、朝早く目が覚める、悪夢が続く
- 気分が落ち込む、やる気が出ない、楽しみや喜びが感じられない
- 食欲がない、何を食べてもおいしく感じない、食べられない、むちゃ食いをしてしまう
- 忘れっぽくなった、何かに集中できなくなった
- 不安で落ち着かない、死にたい気持ちになる
- 急に強い不安に襲われたり、突然動悸がしたり息ができなくなる
- 何度も同じ行動(手洗い、数をかぞえるなど)や確認を繰り返してしまう
- 気分の波、喜怒哀楽が激しくなった
- 他の人には聞こえないものや見えないものを感じる
- 誰かに見られている、誰かに悪さをされている感じがする
- 頭の中がゴチャゴチャする、話がまとまらない
- 自分が自分でないような気がする、記憶が飛んでしまう
- 昔のつらい記憶が急に思い出される、心が安まらない
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教授
岡田 俊おかだ たかし
専攻分野 - 臨床精神医学、児童精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本児童青年精神医学会
- 日本発達障害学会
- 日本ADHD学会
- 日本神経精神薬理学会
- 日本臨床精神神経薬理学会
- 日本うつ病学会
- 日本精神科診断学会
- 強度行動障害医療学会
- 日本サイコオンコロジー学会
- Society for Neuroscience
- Asian Society for Child and Adolescent Psychiatry and Allied Professionals
主な資格・認定 - 博士(医学)
- 精神保健指定医
- 精神科専門医・指導医
- 精神保健判定医
- 臨床精神神経薬理学専門医・指導医
- 臨床研修指導医
- 精神腫瘍学指導者
- 日本サイコオンコロジー学会登録精神腫瘍医
- 共用試験医学系OSCE認定評価者(医療面接)
- 臨床心理士
- 公認心理師
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講師、医局長
山内 崇平やまうち たかひら
専攻分野 - 総合病院精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本老年精神医学会
- 日本生物学的精神医学会
- 日本神経科学学会
- 日本神経化学会
- Society for Neuroscience
主な資格・認定 - 博士(医学)
- 精神保健指定医
- 精神科専門医・指導医
コメント わかりやすい精神医療を心掛けています。
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講師(精神医学講座、健康管理センター)、外来医長
山室 和彦やまむろ かずひこ
専攻分野 - 児童青年精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本児童青年精神医学会
- 日本総合病院精神医学会
- 日本老年精神医学会
- 日本サイコオンコロジー学会
- 日本薬物脳波学会
- 日本臨床精神神経薬理学会
- 日本生物学的精神医学会
- 日本神経科学学会
- 日本神経化学会
- Society for Neuroscience
主な資格・認定 - 博士(医学)
- 精神保健指定医
- 精神科専門医・指導医
- 日本精神神経学会認知症診療医
- 日本児童青年精神医学会認定医
- 子どものこころ専門医・指導医
- 日本老年精神医学会専門医
- 日本サイコオンコロジー学会登録精神腫瘍医
- 一般病院連携精神医学専門医指導医
- 精神科リエゾン専門医
- 難病指定医
- 臨床研修指導医
- 精神保健判定医
- 公認心理師
- まほろば検定1級
コメント 患者さんやその家族さんの気持ちに寄り添う診療を心掛けています。
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講師
松岡 究まつおか きわむ
専攻分野 - 老年精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本老年精神医学会
- 日本認知症学会
- 日本生物学的精神医学会
主な資格・認定 - 博士(医学)
- 精神保健指定医
- 精神科専門医・指導医
- 日本老年精神医学会専門医・指導医
コメント 患者さんやご家族さんが生活しやすくなるような精神科医療を心がけております。
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助教
原田 泉美はらだ いずみ
専攻分野 - 総合病院精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会 ほか
主な資格・認定 - 博士(医学)
- 精神保健指定医
- 精神科専門医・指導医
コメント 奈良県の精神科医療の一助となれるよう、真摯に診療に当たりたいと思います。
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助教、病棟医長
高田 涼平たかだ りょうへい
専攻分野 - 総合病院精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本老年精神医学会
- 日本生物学的精神医学会
- 日本臨床精神神経薬理学会
- 日本サイコオンコロジー学会
主な資格・認定 - 博士(医学)
- 精神保健指定医
- 精神科専門医・指導医
- 日本老年精神医学会専門医
- 日本サイコオンコロジー学会登録精神腫瘍医
コメント ご縁のあった患者さん一人一人に寄り添えるような診療を心掛けています。
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助教
水井 亮みずい りょう
専攻分野 - 児童青年精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本児童青年精神医学会
- 日本小児精神神経学会
- 日本てんかん学会
- 日本臨床動作法学会
主な資格・認定 - 博士(医学)
- 精神保健指定医
- 精神科専門医
- 日本児童青年精神医学会 認定医
- 子どものこころ専門医
コメント ひとりひとりの自分らしさのお手伝いができれば幸いです。
- 児童青年精神医学
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助教
本多 将人ほんだ まさと
専攻分野 - 臨床精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本精神科救急学会
主な資格・認定 - 精神保健指定医
- 産業医
コメント 些細なことにも気遣える医療を目指していきます。
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助教
池原 実伸いけはら みのぶ
専攻分野 - 総合病院精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本自殺予防学会
- 日本老年精神医学会
- 日本生物学的精神医学会
- 日本生理学会
- 日本神経化学会
- 日本神経科学学会
主な資格・認定 - 精神保健指定医
- 精神科専門医
コメント 自分らしく生きていくお手伝いができればと思います。
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助教
藤本 侑花ふじもと ゆか
専攻分野 - 総合病院精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本老年精神医学会
- 日本児童青年精神学会
- 日本アルコール・アディクション医学会
- 日本認知症学会
主な資格・認定 - 精神保健指定医
- 精神科専門医
- 日本精神神経学会認知症診療医
- 難病指定医
- 産業医
コメント ささいなことでも相談しやすい診察を心がけています。
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助教
西 佑記にし ゆうき
専攻分野 - 総合病院精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
主な資格・認定 - 精神保健指定医
コメント 患者さんの視点に立った治療を心掛けています。
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助教
奥村 和生おくむら かずき
専攻分野 - 臨床精神医学、疫学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本睡眠学会
- 日本生物学的精神医学会
- 日本神経化学会
- 日本時間生物学会
- 日本人工知能学会
主な資格・認定 - 博士(医学)
- 産業医資格
- 応用情報技術者・データベーススペシャリスト
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助教
法山 勇樹のりやま ゆうき
専攻分野 - 総合病院精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本老年精神医学会
- 日本神経科学学会
主な資格・認定 - 精神保健指定医
- 認知症サポート医
コメント 患者さんとのご縁を大切にして自分らしい生活をサポートします。
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教授(医学部看護学科 人間発達学)
太田 豊作おおた とよさく
専攻分野 - 児童青年精神医学
所属学会 - 日本精神神経学会
- 日本児童青年精神医学会
- 日本小児精神神経学会
- 日本薬物脳波学会
- 日本精神保健・予防学会
- 日本ADHD学会
主な資格・認定 - 博士(医学)
- 精神保健指定医
- 精神科専門医・指導医
- 日本児童青年精神医学会認定医
- 子どものこころ専門医・指導医
月 | 火 | 水 | 木 | 金 | ||
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1診 | 山内 | 高田 | 太田(子どものこころ) | 岡田 | 松岡 | |
2診 | 法山 | 本多ま | ― | 山室(子どものこころ) | ★藤本 | |
3診 | 午前 | 西 | 池原 |
岡田(小児0歳から9歳) 12:00~ |
水井(子どものこころ) | ★後藤 |
午後 |
岡田(チック/トウレット) 13:00~ |
― | ||||
4診 | 奥村 | 南 | ― | 神川 | 濵野 | |
5診 | 安田 | ★江川 | ― | 土居 | 生野 | |
6診 | 漆谷 | ★三輪 | ― | ★赤木 | 福井 | |
7診 |
西川 |
荒木 | ― | ★川西 | 本多ゆ | |
8診 | ― | ★角南 | ― | ★山中 | ― |
※★は女性医師です。
直近の休診・代診情報
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休診
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休診
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休診
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- 初診時の流れは?
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初診は予約制です。指定された時間に受付して下さい。11時以降の受付はできません。まず予診を行い、血液検査と心電図検査を受けていただいた後に、本診察を行う流れとなります。本診察はお昼過ぎ~夕方になることが多いため、当日は予定に余裕をもって受診してください。
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- 初診時に用意するものは?
- 他院からの紹介状や検査結果、お薬手帳があればお持ちください。可能であれば、出生時やその後の発達の状況や、症状の経過をご存じのご家族さん等と一緒に受診してください。未成年・学生の方は母子手帳・通知表もお持ちください。
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- お薬は処方してもらえますか?
- 診察や検査の結果、主治医が薬物療法を必要と判断した場合に処方します。院内処方(お薬をお渡し)と院外処方(処方箋発行)を選ぶことができます。
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- 心理検査は受けられますか?
- 主治医が診断や治療に心理検査を必要と判断した場合に行います。大変込み合っているため、検査は数か月先の予約となることが多いです。
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- カウンセリングは受けられますか?
- 当院では心理カウンセリングは行っておりません(通常の診察時間内で精神療法は行います)。
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- どうして血液検査や心電図検査を行うのですか?
- 精神症状や認知機能低下の原因に身体疾患(例えば、甲状腺機能異常、ビタミン欠乏、電解質異常など)の場合があるため血液検査を行います。また薬物療法を行う場合、薬剤選択に肝機能や腎機能の把握が必要です。また、お薬によっては稀に不整脈が出るため、投薬前に心電図検査を行う必要があります。
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- どうして頭部MRI検査を行うのですか?
- 精神症状の原因が精神的な問題ではなく実は頭の中の病気(例えば、脳炎、脳梗塞、脳出血、脳腫瘍、てんかんなど)の場合があり、これらは診断が遅れた場合の不利益が大きいため、つい最近同様の検査を受けられた方を除き原則全員に頭部画像検査を受けていただいています。また認知症のタイプの診断には頭部画像検査が必須です。当院では精神科専用のMRI装置が設置されているため、特に緊急性が高ければ当日中に、それ以外でも近日中に頭部MRI検査を行うことができます。ペースメーカー埋め込みや体内金属等のためにMRI検査を受けられない方には、頭部CT検査をご案内しています。
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- 入院はできますか?
- 主治医が必要と判断した場合には入院治療を行います。外来主治医が入院予約を行い、予約の順番に入院をご案内します。緊急入院が必要で当院の空床の目途が立たない場合は、他院での入院調整を行います。
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- 通院はいつまで続けられますか?
- 患者さんの症状ができるだけ早く良くなるように努めています。しかし、精神科の治療では、改善に時間がかかったり、安定した状態を維持するのに通院の継続が必要になる状態があります。また、当院で実施できない治療が必要になることもあります。当院は、特定機能病院であり、逆紹介を進め、地域の医療機関との連携のもと治療にあたらせていただいています。地元の医療機関等での通院をお勧めすることもございますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします。